「ウェルネス」という言葉を聞いたことはありますか?
健康に関心がある方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんね✨
ウェルネスは、単に病気ではないことや、身体を鍛えることだけを意味するものではありません。身体の健康はもちろん、心の状態や人とのつながり、日々の暮らしも含めて、自分らしく心地よく生きることを考える視点です。
私はこれまで、健康運動指導士として運動指導に携わってきました。その経験を通して感じたのは、運動を頑張ることだけが、健康につながるわけではないということです。
身体を動かすことも、ゆっくり休むことも、自分の気持ちを大切にすることも、毎日を心地よく過ごすための大切な要素です。
この記事では、私が運動指導を通して感じたことを交えながら、ウェルネスの考え方や、日々の暮らしに取り入れられる小さな工夫をご紹介します。
ウェルネスとは?健康を幅広く考えること
ウェルネスとは、身体だけでなく、心や暮らしなども含めて、自分の健康や幸福を幅広く考えることです。
参考:ウェルネスとは? 七つの基準や取り組み事例、実践できる行動を解説
たとえば、
運動をして体力をつけること。
栄養バランスを考えながら食事を楽しむこと。
疲れたときにしっかり休むこと。
家族や友人との時間を大切にすること。
どれも、心地よく暮らしていくための大切な要素です。
健康について考えるとき、体重や血圧、運動量など、数字で確認できるものに目が向きがちです。
もちろん、身体の状態を知ることは大切です。
でも、数字が良好であれば、毎日を幸せに過ごせていると言い切れるでしょうか?
忙しさで心に余裕がなかったり、頑張りすぎて疲れていたりすることもありますよね。
身体の状態だけでなく、自分の心や生活にも目を向けてみる。
そんな幅広い視点を持つことが、ウェルネスを考える第一歩だと私は思っています。
私が運動指導を通して感じた健康の難しさ
私はこれまで、10年以上にわたってフィットネス業界で運動指導に携わってきました。

運動を通して、身体を動かす楽しさや、汗をかいたあとの爽快感を感じられることは、とても素敵なことです。レッスンに参加して気分転換ができたり、仲間と一緒に身体を動かす時間が楽しみになったりする方もいます。
一方で、指導の現場にいるからこそ、考えるようになったこともありました。
運動をする時間は楽しくても、日常生活に戻れば、仕事や家庭の悩み、人間関係のストレスなどが待っていることもあります。
また、運動を習慣にしている方のなかには、身体に痛みや不調があるにもかかわらず、「いつもの習慣だから」と無理をして私の教室に参加しようとする方もいました。
健康のために始めた運動が、いつの間にか「休んではいけないもの」になってしまう。それでは、何のために健康づくりをしているのだろう、と考えさせられました。
もちろん、運動そのものが悪いわけではありません。
運動には、身体の機能を保ったり、気分転換につながったりする良さがあります。
だからこそ、運動だけに目を向けるのではなく、その人の生活や気持ちにも目を向けることが大切なのではないかと感じるようになりました。
運動するだけでは、心地よく暮らせないこともある
運動をすれば、すべての悩みが解決するわけではありません。
身体を動かすことで気分がすっきりすることはあります。
でも、仕事の忙しさや家庭での負担、人間関係の悩みなど、運動だけでは解決できないこともありますよね。
たとえば、毎日忙しくて疲れている人に「もっと運動しましょう」と伝えたら、どう感じるでしょうか。
運動が必要だとわかっていても、時間や気力が残っていないかもしれません。そんなときに必要なのは、さらに頑張ることではなく、負担を減らしたり、休息を確保したりすることかもしれません。
食事についても同じです。
栄養バランスを整えることは大切ですが、栄養の数字だけを気にして、食事の時間が苦しくなってしまったら本末転倒です。
家族や友人と食卓を囲んで楽しく食べること、好きなものを味わうこと。そんな心の豊かさも、暮らしを支える大切なものだと思います。
健康は、運動や食事といった一つの行動だけで考えるものではありません。
自分がどんな毎日を送りたいのか。そのために、身体や心、暮らしにどんな助けが必要なのか。
少し視野を広げて考えることが、心地よい生活につながっていくのではないでしょうか。
健康のために、無理をしなくてもいい
健康のために何かを始めると、「毎日続けなければ」「もっと頑張らなければ」と考えてしまうことがあります。
でも、体調がすぐれない日もあれば、仕事や家事で疲れ切ってしまう日もあります。そんな日まで、決めた運動や習慣を必ず守ろうとしなくてもいいのです。
休むことも、自分の身体をいたわる大切な選択です。
もちろん、休むことと、健康のための行動をすべてやめてしまうことは違います。
大切なのは、その日の体調や生活に合わせて、自分に合う方法を選ぶことです。
元気な日は散歩をする。肩や腰がこわばっているときは、無理のない範囲で身体をゆっくり動かす。疲れている日は、早めに休む。
痛みがあるときや、いつもと違う不調があるときは、無理に運動せず、必要に応じて医療機関などに相談することも大切です。
毎日同じことを続けることだけが、健康づくりではありません。
頑張る日もあれば、休む日もある。自分の身体の声に耳を傾けながら、今の自分に合う選択をしていきたいですね。
今日からできる、小さなウェルネス

ウェルネスという言葉を聞くと、特別なことを始めなければいけないように感じるかもしれません。
でも、暮らしを心地よくするために、大きな目標や特別な道具が必要とは限りません。
たとえば、こんな小さなことから始められます。
- 肩の力を抜いて、ゆっくり呼吸する。 忙しい合間に、ほんの少し立ち止まってみる。
- 身体を気持ちよく動かす。 長時間座っていたら立ち上がる、無理のない範囲で肩を回す、近所を少し歩いてみる。
- 食事を楽しむ。 栄養だけでなく、好きな味や食べる時間の心地よさにも目を向ける。
- 疲れたら休む。 予定を詰め込みすぎず、身体と心を休ませる時間をつくる。
- 自分の気持ちを確かめる。 「本当は疲れていないかな?」「今、何があったら少しラクになるかな?」と自分に問いかけてみる。
全部を実践する必要はありません。気になるものがあれば、一つだけ試してみる。それで十分です。
もちろん、小さな工夫だけですべての疲れや悩みが解決するわけではありません。生活の負担を減らしたり、家族や周囲の人に助けを求めたりすることが必要な場合もあります。
大切なのは、自分に無理をさせることではなく、今の自分にできることを探してみること。
身体を動かして「あれ、ちょっと気持ちいいな」と感じる。ゆっくり休んで「少しラクになったな」と感じる。
そんな小さな実感を重ねていくことも、自分の身体や心を大切にするきっかけになると思います。
健康のためではなく、心地よく生きるために
私がウェルネスを伝えたいのは、みんなにもっと、自分の身体や心をいたわる習慣を持ってほしいからです。
運動が好きな人もいれば、苦手な人もいます。食事に時間をかけられる人もいれば、毎日忙しく過ごしている人もいます。
だからこそ、誰もが同じ方法で健康を目指す必要はありません。
運動を頑張ることだけでなく、疲れたら休むこと。栄養を考えるだけでなく、食事を楽しむこと。毎日を完璧にこなそうとするのではなく、自分に合うペースを見つけること。
そんな一つひとつの選択が、心地よい暮らしにつながっていくのではないでしょうか。
健康のために暮らすのではなく、心地よく暮らすために、健康を大切にする。
それが、私がTakiguchiを通して伝えていきたいウェルネスの考え方です。
まずは今日、自分の身体や心に少しだけ目を向けてみませんか?
頑張ることも、休むことも、自分を大切にする選択の一つです。
自分らしく、心地よく生きるために。できることから、少しずつ始めていきましょう!
